1月21日(日曜)
力のコーディネーター認定コース
口腔の力を読み、診断し、そしてコントロールするには正確な資料が必要不可欠です。
講義、資料採取を通じて「口腔に及ぼす力の概念」を学び、日常臨床に活かせる内容になっております。
ここで
コミュニケーション・行動変容について講演を任されました。
後、1ヶ月で対応するため
日々、日々悩み始めました。
行動変容・・・
行動変容とは言葉の表すとおり、人の行動が変わることを指します。 行動変容は少しずつ段階を経ていくことが一般的であり、「無関心期」⇒「関心期」⇒「準備期」⇒「実行期」⇒「維持期」という、5つのステージを通ると考えられています。 これを行動変容ステージモデルと呼びます。
行動変容のステージは「無関心期」「関心期」「準備期」「実行期」「維持期」の5つに分かれています。ここでは、歯科医療を例に、各ステージで人がどのような状態であるかを説明していきましょう。
なお、各ステージには時間的な経過で分類していますが、時間が経過したからといって自然と次のステージに進むわけではないことに注意してください。
無関心期
無関心期とは「6か月以内に行動を変えようと思っていない状態」のことです。
このステージの心理状態としては「治療をしたほうが良い」ということに気付いていないか、すでに通院をやめてしまい、治療を始めようとする意志を持っていません。ですから、歯ブラシに関して、何も実行していませんし、やる気もない状態です。無理に何かをやらせても、長続きはしないでしょう。
関心期
関心期とは「6か月以内に行動を起こす意志がある状態」のことです。
心理状態としては「治療をしたほうが良い」ということに気付いていますが、始めることに対して抵抗を持っており、本当に治療が必要かどうか迷っています。ですから、興味は持っていますが、具体的には何も実行していない状態です。
準備期
準備期とは「1か月以内に行動を起こす意志がある状態」のことです。
心理状態としては「治療を受けよう」と決意しています。ですから、率先して治療のパンフレットをもらったりして、治療をうけるための具体的な準備を始めている状態です。
実行期
実行期とは「行動を起こしてから6か月未満の状態」のことです。
心理状態としては「治療を始めたものの、本当に持続できるのか」に迷いがあります。治療に通い始めたりしている状態です。
維持期
維持期とは「行動を起こしてから6か月以上の状態」のことです。
心理状態としては、生活の一部として治療を取り入れて、継続的に続けられるような状態を作れています。習慣的に治療を行えるよう、スケジュールを組んできちんと治療をしている状態です。
無関心期に有効なアプローチ
無関心期に有効なアプローチとしては「気付き」を与えることです。課題に対して「○○するとメリットがある」「○○しないとリスクがある」など、取り組むとどうなるか、取り組まないとどうなるかを認識してもらえるようアプローチします。
例えば、患者さん向けに「メインテナンスをすれば今後の治療を減らせるだけでなく、歯を守ることにも有効です」という情報を提供すれば、「メインテナンスっていいかもしれない」と関心を持ち、行動変容ステージがひとつ上がるかもしれません。
関心期に有効なアプローチ
関心期に有効なアプローチは「気付き」に加えて「動機付け」を与えることです。課題に対してメリットやリスクを知ったとしても、実際に行動に移すかどうかを迷っている状態ですから、行動することへの不安を取り除くアプローチや、行動した場合の具体的なメリットを認識してもらえるアプローチをします。
例えば、メインテナンスの例なら「メインテナンスをすることで綺麗になる」とか「虫歯や歯周病を予防できる」などの情報を提供します。これにより、消費者は具体的な利用イメージとメリットが伝わり「具体的に調べてみよう」と、行動変容ステージが1つ上がるかもしれません。
準備期に有効なアプローチ
準備期に有効なアプローチは「自信」を与えることです。課題に対して「自分は行動することができる」と確信させるような、アプローチをします。
メインテナンスの例なら「患者さんがメインテナンスを継続しているレビュー」や「メインテナンスに用いる機材」「スタッフの様子」の情報などを提供します。これにより、消費者は「どのようにすれば実行できるのか」を決めやすくなり、行動変容ステージを上げる決め手になるかもしれません。
実行期に有効なアプローチ
実行期に有効なアプローチは「支援」です。課題に対して行動を始めたとしても継続はできていない状態ですから、いつやめてしまうかわかりません。そこで、不安を解消できるように「継続に対しての称賛を送る」などのアプローチが有効です。
メインテナンスの例なら「メインテナンスは今これほど人気です」「メインテナンスを受けている最先端の人たち」などの情報を提供します。これにより、消費者は自分がしていることは周囲から称賛されるような行為なのだと認識し、継続するモチベーションにつながるでしょう。
維持期に有効なアプローチ
維持期に有効なアプローチは実行期と同じく「支援」を与えることです。状況的には安定して行動を継続している状態ですが、実行期と同様に、何かのきっかけで前のステージに戻るかわかりません。したがって、アプローチの方法は、実行期と同じです。
メインテナンスの例なら、メインテナンスを受けている人のコミュニティを作り、仲間を作る手助けをするなどのアプローチがあります。