いよいよ一般歯科の時代が3Dに突入した。
CTに始まり、マイクロスコープ、口腔内スキャナー
まさに3種の神器が当医院にも揃った。
型取りをせずに済むことは、精度が上がるということ
術者の個人差によらず、均一の結果が出せることが素晴らしい
口腔内スキャナーとは、口腔内の様子を小型カメラで撮影して立体画像化し、モニター上に映し出す装置のことです。
こうしたレーザーの光を使った型取りは、光学印象とも呼ばれます。
モニター上に映し出された口腔内の画像はさまざまな角度から確認できますし、拡大もできるため、細部の様子をより詳しく把握できます。
印象材を用いたアナログ式の型取りよりもひずみが生じにくい点も特徴です。
アメリカやヨーロッパでは、日常的に使われている口腔内スキャナーですが、日本での口腔内スキャナーの普及率は単体では4%程度と言われており、一般的とは言えない状況です。
導入費用が高いこと、保険適用外であることなどが普及率の低さの要因ですが、活躍の場面やメリットを考え、導入する医院も増えています。
口腔内スキャナーのメリット
治療の際に口腔内スキャナーを使うと、 次のようなメリットが得られます。
- 患者様の負担を減らすことができる
- 治療の精度向上につながる
- 人的ミスが削減できる
いずれも患者様の満足度や歯科医院としての質を高めるために重要なメリットです。
口腔内スキャナーの使用によりなぜ、どのようにこのようなメリットが得られるのか、見ていきましょう。
患者の負担を減らすことができる
すでに述べた通り、矯正治療などでおこなう型取りで口腔内スキャナーを使えば、吐き気・不快感など患者様が感じる負担を減らすことができます。
それに加え、口腔内スキャナーを活用すれば、以下のような患者様の負担も軽減できます。
- 精密でひずみの少ないマウスピースの作成ができるため、マウスピース装着時の不快感を減らせる
- 速やかに治療計画を立てられるため、早く治療を開始できる
- 精密な矯正治療・インプラント治療が可能になり、術後の違和感・不快感を軽減できる
治療の精度向上につながる
口腔内スキャナーの使用は、治療の精度向上にもつながります。
口腔内スキャナーで取り込んだ画像を使えばさまざまな角度から口腔内を検証できるため、見逃しがちな虫歯や歯石もしっかり治療できるようになるのです。
また、より精密なマウスピースや詰め物・かぶせ物の作成により、かぶせ物が取れる、高さや噛み合わせが合わない、かぶせ物内で虫歯が発生するといったことを防げます。
見落としややり直しの少ない精度の高い治療は、患者様の満足度・歯科医院の評判にもつながります。
人的ミスが削減できる
口腔内スキャナーの操作は、機械を使って口の中を撮影するだけの簡単なものです。
印象材を使う場合のようなひずみ、
術者の技量・ミスによる精度のばらつきが生じにくく、
熟練のスタッフでなくても精密な術前診断が可能になるため、
人的ミスを削減できます。
さらに、口腔内スキャナーを使うと、
治療の短時間化・工程の簡素化により、
術者側の負担も減らせます。
これにより、疲れや集中力の低下による人的ミスの削減も期待できるでしょう。